アニメ「エスタブライフ グレイトエスケープ」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「エスタブライフ グレイトエスケープ」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


なんか谷口悟朗が絡んでるみたいですが作中特に谷口悟朗味を感じる事はなかった作品…。
なんだろ、前もこういう感じのあったな…、「スケートリーディング☆スターズ」か…。
谷口悟朗はさぁ、もうこういう名前だけ貸す様な事やめた方が良いんじゃない?やるならしっかり監督やるかシリーズ構成やるかすりゃあ良いのに…。

 

それと今作のシリーズ構成・脚本は「フルメタルパニック」の作者である賀東招二さんなのですが、フルメタ以降の賀東さんの作品「甘城ブリリアントパーク」、「コップクラフト」はあまりパっとしない感じで今作もそれらと同じ感じなのよね…。


今作「エスタブライフ ~」は、キャラの設定・見せ方、世界観の設定説明、シリーズ構成、と色々と上手くないのよね。。。

 

 

上述した問題のそれぞれについてもう少し具体的に述べて行くと、
まず、主人公達の目的・設定、そして世界観の設定説明について。

主人公達の目的・設定が「逃がし屋」であると聞いたとき思ったのは、この作品の主人公達は『キングゲイナー』の「エクソダス請負人」と同じという事かと感じました。
まぁ『キングゲイナー』の方が世界観設定や「エクソダス」が命懸けであるという設定説明、見せ方が断然上手いのですがね…今作「エスタブライフ グレイトエスケープ」では「逃げる」=「エスケープ」とされていますが、『キングゲイナー』は同じ「逃げる」であっても「エクソダス」と表現されていて、そして作中で「エクソダス」は「ただ逃げるではない、停滞した今(現状)からの脱出、前向きな脱却」であるという旨の説明がなされている事も納得がある形となっていますね。

 

今作「エスタブライフ ~」は、ホント色々と設定説明が下手なんですよね。
未来予知の能力や魔法やスライムが存在、同居する世界観設定だったり、クラスタやモデレーターという設定だったりという重要な説明がしっかり成されないまま話が進むんですよね。
おかげで、7話か8話まで見てもどういう世界観設定なのか(あのクラスタを構成している境界みたいな表現からデジタル空間的な世界観設定なのか?)よう分からんかったですからね。
キャラクター、各種族、クラスタやその成り立ち等をしっかり最初に説明した上で「逃がし屋」を見せないとホント訳が分からんくなるよ?

 


そして、キャラクターの見せ方についても。
一応、主要キャラ3人の当番回みたいなものはあるのですが、紹介回の域を出ずキャラの深掘り等が出来ておらず魅力を感じないキャラとなっているんですよね、3人とも。

 

まず、主人公…全くキャラが分からん、全く魅力がないキャラ。途中のエピソードで人でもない獣人でもない、みたいな設定が語られますが、その後言及される事はなく結局何なのか分からず終い。。。
なんかいつもニコニコしているだけの中身のない~どういう過去・経緯で今の性格・人格が形成されたのか全く謎なまま~薄っぺらいキャラになってしまっているのです。

 

金髪銃使い娘やスライム娘も同様で、魔法が使える事やスライムである事は作中語られますが、その設定以上の説明、キャラクターとしての魅力がないキャラ構成・設定になってしまっているんですよね。

 

主要キャラ3人と少ない訳なのだから、キャラの深掘りは充分可能なはずでなのにそれが出来ていない、そのシリーズ構成・脚本もダメなのですよね。。。
(例えば、あのスライム娘紹介回の脳内会議話なんかはアホでゆるくて好きなのですが、キャラの魅力を深堀するためには最低さらにもう1話はもう一歩踏み込んだ他のキャラとの関係性を絡めた話が必要でしょうね…、まぁ賀東脚本は「フルふも」な感じのあんな緩くてアホな話の方がらしさがあって良いとは思うのですが…)

 

 

シリーズ全体の構成として、世界観の設定が出来ていない、キャラの深掘りも出来ていない、その割に無駄に話数を消費するという全体構成のダメダメさ、とキャラクターの見せ方、世界観の設定説明、1クール通してのシリーズ構成が出来ていないと感じる訳なのですよ。
ホント賀東作品はあまりパっとしないね。。。


作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。


以上