アニメ「事情を知らない転校生がグイグイくる。」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「事情を知らない転校生がグイグイくる。」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


キャラクター設定も物語設定・構成/展開も薄~く浅~いダメな作品。


まず第1話を見て思ったのは「事情」ないじゃん…、でした。見た目だけで死神って呼ばれてるってなんじゃそりゃ。
いやね、俺が勝手に想像していたのは死神子ちゃんの父親が会社でも経営していてそこの社員が2~3人事故で死んでいるとか大けがしているとかそんな「事情」があって娘の死神子ちゃんが死神呼ばわりされているのかなと考えていました。
それがなんと!「見た目」だけで死神呼ばわりされてるなんて…。しかしまぁそれでも最悪一部の男子からのみからかわれているという事であればまだ納得というか飲み込んだかもですが、男女関係なくほぼクラス全員から死神呼ばわりされているとか意味分からんし事情も何もあったもんじゃないよね(タイトル詐欺)と感じる。。。

 


そして主人公・男子のあの性格…、いやいやいや小学校低学年(1~2年生)という設定であればまだ納得できるけど小学校高学年(5~6年生)でアレはないわ。。。

 

 

なんかねもうこんな薄~く浅~い設定ではね、イジメられている女子とそれを助ける男子という構図を作りたいがための適当設定に思えてならないのよ、何も深く考えて作られていない作品だと感じるのよ。
表面的な設定のみを作って、ホラホラこういうの良いでしょ、エモいでしょ、好きでしょみたいな感じが(設定が薄く浅いため)透けて見えるのよ…。
(ついでに言うと、今作「事情を知らない~」のCM中に同じ作者の別作品が紹介されていたのですが…、~子供を亡くした母親の前に狸が子供に化けて現れるという内容の漫画~これもホラホラこういうの泣けるでしょ、感動するでしょ、エモいでしょみたいなうっすい感じがして、あぁなんか小手先だけで作品創ってる作家なんだなぁと感じましたよ)

 


で、そのキャラクター設定、物語展開の薄さ・浅さを決定的に感じたのが第4話?での、ヒロイン(死神子ちゃん)の母親の事を知って、無邪気に死神と呼んで傷つけていたのではないか、もう死神と呼べないと落ち込む主人公・男子が描かれるのですが…。
ここまでは良いと思います。
そして、その事があって続く第5話では死神子ちゃんと気まずくなり遊ぶ予定もすっぽかし会う事に消極的になる主人公・男子という展開となります。
ここもまぁ良い、分かる、と納得するのですが…。
問題は、死神子ちゃんが主人公・男子の家の前まで行くと、転校生が出かけるところでバッタリ会うという展開。
同級生の友達と遊びに行く予定だって…。怖っ!!
いやいやいや、死神子ちゃんを傷つけた事に悩んで落ち込んでたんじゃないのかよ…、家で閉じ籠って反省しとけよ…。
死神子ちゃんとの予定はすっぽかし別の友達とは遊ぶメンタルがサイコパス味を感じる。気持ち悪い。こういう所でキャラ設定の薄さ、物語展開の薄さ・浅さ、作者の浅慮が浮き彫りになるのですよ。

 


で、同話(第5話?)の中でなんやかんや色々あって死神子ちゃんが主人公・男子に、気にしてないから死神って呼んで、という展開になるのですが。。。
俺はこれ「事情(死神子ちゃんの母親の事)」を知った今となっては主人公・男子はもう死神って呼べないだろ、呼んだらダメだろと考えていたから、転校生が「死神」とは呼ばず別の言葉で・別のあだ名を付ける(例えば「天使」とか)みたいな展開を想像してたけど…死神呼び…。

 

いやね、この作品タイトルに「死神」ってでも入っているのであればメタ的な理由で「死神」呼びもありかな(なんか納得できそうな理由を無理くり付けて)と思っていたのですが…、別にそういう訳ではないし(タイトルに「死神」入っていないし…)主人公・男子がどういうメンタルで前(死神子ちゃんの母親の事を知る前)と変わらず「死神」呼びしているのかさっぱり理解できんのよね。
ホント浅い考えの作者のうっすいキャラ造りなんだろうなぁと感じる。。。

 


あと、こういう系の作品でよくある展開の友達が増えていくパターン。
メガネっ娘は打算で死神子ちゃんに近づいてきているのでまぁ良しとしますがイジメに参加していた(死神呼びしていた)ポニーテールっ娘が友達になる展開はダメよね、納得がない…そんな殊勝な奴じゃなかったろ、とそのキャラ設定・物語展開に薄さ浅さを感じざるを得ないのですよ。

 


他に、細かいというかどうでも良い事で気になるのが、
主人公・男子が骨折する話。骨折の原因はヒロイン・死神子ちゃんにあるのですが、俺はてっきりこの展開は「主人公・男子が骨折したのは死神子ちゃんのせいだ!」とクラスで騒ぎになり主人公・男子が不在の中(入院中)、死神子ちゃんのメンタルがボロボロになる展開か…と想像していたのですが、そんな事はなく(クラスで囃し立てられる事なく)過ぎ去ってしまいましたね。まぁ鬱展開にならずに良かったのですがね。

 

 


こんなもん描いときゃウケるでしょ的な作者の浅い考えが感じられてしまうキャラクター設定、物語設定・構成も薄く浅い適当に作ったような残念な作品でしたよ。
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

(まぁ観ていてイライラするまではいかなかったからね)

 


以上