アニメ「久保さんは僕を許さない」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「久保さんは僕を許さない」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 

 

からかい上手の高木さん」や「イジらないで、長瀞さん」と同じ危うい設定の上に成り立っている作品。
いや別に作品設定としては全然危うくはないのですがね…普通に考えたらというか納得を求めて考えると危うい設定上の作品という事になるのですよ。

 


まぁこの事は以前「イジらないで、長瀞さん 2nd Attack~感想」でも書いたのですが、この手の作品ってヒロインが(何故か)主人公に好意を寄せてるから成り立っている作品なんですよね…。
そしてそのヒロインから主人公へ対する好意は決して揺るがないという点も重要でヒロインは主人公以外の男には興味はないという感じで主人公にのみ積極的に話しかける事になっているのですよね。

 

いや、普通に/当たり前に考えたら、特に主人公(男)側から何かアクションを起こした訳でもないのにヒロインから好意を寄せられて話しかけてくれるなんてそんな都合の良い夢/妄想の様な事はあり得ないのですがそこはまぁそういう設定の作品だという事で飲み込みますよ。

 

しかし、ホント大した理由もなく特に主人公から何かアクションを起こした訳でもないのにヒロインが勝手に好意を寄せてくれるという設定は、ともすると同じ様な大した理由もなく急にヒロインの興味が主人公以外の他の男に向いたり、または主人公に愛想を尽かしたりという可能性があるという事だと考えてしまうのですよね(まぁ設定を深く考えず飲み込めばいいだけの話なのですが…、やはり何か「主人公でなければいけない理由」が欲しいと考えるのですよね)。

 

そして上述した様にもしヒロインの主人公に対する感情が急変してしまったら一気に作品として崩壊する…そういう危うさを感じてしまう訳なのですよ。

 

 


あとは、ちょこちょこ気になった点を。

まずは主人公のキャラクターですね。
ヒロインにあんなグイグイ迫られてそれでも異性として意識しない/勘違いしない(好意を持たれているのでは?)という思春期男子と思えないキャラが俺はあり得ない、受け入れられないね…。ん?主人公は別に人生二度目とかの老成した転生者設定ではないよね?もう少し年相応の反応を見せろよ、と納得がないキャラ造り。

 

 


次に、この作者は自分で描いた話をまるで記憶していないのか、と気になった点。

一つ目は、ヒロインは「主人公より5分遅く家を出てる」という話をしていたはずなのに次の話では「いつも学校に一番早く着く」と言ってたりして、え?このヒロインは虚言癖がある娘なの?と疑問。


続いては、話のつながりというか構成が変に感じるエピソードとなるのですが、主人公が風邪をひいてヒロインが見舞いに行くかどうか迷う話があるのですが、結局は行かなかったのですよね。
で、その次の話でヒロインが風邪をひくのですが、そこで見舞いに行ってないのに主人公の風邪移ったかも、とかいうセリフ。
いやね、主人公が風邪を休む前に学校で風邪をもらったのかもと言いたいのでしょうが、前後のつながりがおかしいのよ。上述した様な事由であればそれを前話内で描写すべきと思うし(風邪気味描写なんてなかった)、上述した様な理由でないのならばヒロインのセリフの意味が分からんし(虚言癖と考えれば納得できるが)、ヒロイン風邪エピソードを描きたいのなら主人公のお見舞いに行ったという構成に最初からしてれば良いだろうに…、、、

 

と作者が自分で語った・設定したはずのつじつまが合ってない事、セリフ・描写・構成が合っていない事が気になるのでした。

 

なんだろ?作者はそういうのが気にならないのかな?適当にノリで作ってる作者なのかなと思ってしまう訳ですよ。

もう少ししっかり・真面目にキャラ、物語を構成して欲しいわと思う。。。

 


作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上