アニメ「柚木さんちの四兄弟。」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「柚木さんちの四兄弟。」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


全体的に微妙というか薄っぺらい作品。
子供達・四兄弟だけでの生活にするためだけに退場されられた両親の設定が雑い。


いやね、分かり易い・単純な・擦り倒された様な死亡退場としなくても良いだろと思う訳なのですよ。
例えば、片親は未だ病院で意識不明で入院中であるとかでもまぁ子供達・四兄弟だけでの生活にする為の設定なら成り立つと思うのよねぇ。
(そうすることでまた、回復の可能性を残す事でドラマも作れると考えるのですが…)

 

 

あまり深く考えず取り敢えず「子供達・四兄弟だけでの生活にする為の設定」と「悲しみ要素・エピソード」のために両親を退場させた感が設定の薄っぺらさを感じるのよ。


また「悲しみ要素・エピソード」設定としても弱いのですよね。一人(末っ子)は両親との記憶がほとんどない状態なので「悲しみ要素・エピソード」設定として意味を成さないし、他の三兄弟にしてもエピソードが薄い(母親は過去エピソードでちょこちょこは登場しますが父親のエピソードなんて無かったんじゃないっけ)。
両親との「過去」エピソードを描く事で「今」と対比して悲しみ要素・感動要素を高める/強めることでドラマ、物語を作ると考えるのですが…、両親とのエピソードが弱く大したドラマになっていないと感じ、作者の設定の薄さ、物語構成の拙さを感じるのですよ。

 

 


また、キャラクターにしても弱いというかリアルではない、親しみ・共感が感じられない薄っぺらいキャラになってしまっているのですよね。
まず末っ子のキャラ。あんな幼児いる訳ないじゃん…。いやね、非現実的なファンタジー設定であれば多少は非現実的なキャラクターでも許容できますが世界観設定自体は現実が舞台な訳で…そうであるのに、あんな非現実・非存在キャラの幼児を出されても…となる訳、納得がない訳なのですよ。
他にも次男三男についてもとても思春期の男子とは思えない言動をしてるし…、三男の幼馴染の女子にしても幼稚園・小学生低学年の女子ではないんだからあんな女子中学生いる訳ねぇじゃんと感じる訳なのですよ(もう少し女子っぽく、恋愛要素として描いていればまだ良いのですが、そういう様子が描かれていないので…だったら幼馴染女子じゃなくて幼馴染男子で良いじゃんと思うのですが)。

 

この辺りのキャラ(末っ子、次男三男、幼馴染女子)はそれぞれのエピソード・ドラマ(トラブル原因)を作るため・まずお話ありきで作られたキャラであるからこんな非現実な・非存在なキャラになっているのでしょうね。
そういうキャラ造り、物語構成の弱さ、薄さ、拙さが問題…残念なのですよね。

 


所々で悲しみ・感動エピソード「っぽい」のを入れてる感じなのですが…、上述した様に設定の雑さ、キャラの薄さ、構成の拙さから全編を通して微妙、薄っぺらいと感じてしまうのですよ。

 

 


あと、構成ついでに、長男の彼女の設定…今は別れたらしいというお話が出てきます。
何か理由があって別れた~嫌いになって別れたのではない~のだろうなと考えていて後から登場するのだと想像していました、が結局最後まで元カノ登場しませんでしたね。
いやいやいや、だったら元カノ設定要らんだろ、何のために出した情報・設定なの?とその構成の意味不明さに納得がないのですよね。

 

 


なんか…、こんな設定悲しいでしょ、泣けるでしょ、感動するでしょみたいなお手軽に感動?作品を作ろうとしてる(設定の雑さ・浅さ・薄っぺらさ・拙さから感じる)のが好きになれない、もう少し細かく深く濃く考えて作って欲しいわと感じる残念な作品でしたね。

 

 

作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上