アニメ「彼女が公爵邸に行った理由」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「彼女が公爵邸に行った理由」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


悪役令嬢モノの亜種みたいな作品。
主人公は悪役令嬢ではないのですが自身の破滅ルートが決まっていてそこから逃れるために行動するというお話の構成が悪役令嬢モノと同じなのですよね。

 

転生?した先が推理小説の中のようでそのお話での被害者ポジ(推理小説本編の主人公の友達役らしい)になるため死亡ルートが定まっているという設定になります。

 

 

で、本編の内容についてですが
主人公のキャラクター(性格)がちょっと微妙というか万人受けする様な感じの性格ではないのですよね。
いやね、やりたい事は分かる…、最初はつんけんした感じでお互い(婚約者(役)となる公爵と)義務的・契約的な二人の関係が次第に本物になっていく…みたいな流れを作りたいが為のキャラクターなのだとは思うけど、、、その展開のための/ツンデレやりたいためのキャラクターなのかと思うと(主人公のキャラクターが先にあって、の物語構成ではないというのが感じられる)、残念なキャラ造形だなと考えますね。

 


まぁしかしお話自体は面白く毎話続きが気になる感じで楽しめましたよ。
ただ最終話というかシリーズ構成・1クール作品としてお話がまとまっていないのよねぇ…。
主人公が入り込んだ「推理小説の中の本来の主人公」が黒幕っぽい描かれ方をしているのですが結局1期では何も分からず(二人が邂逅することなく)終わっているのですよね。。。
いやぁせめて衝撃の事実!?(本来の主人公が黒幕だった!?)みたいな感じを出してから終わろうよ・話を締めようよ、何も分からんままで終わられても困るわ…。出し惜しみしてる感じがすごく好きくない…。

 

 


で、あと気になる点として…、これは悪役令嬢モノ感想(直近で言えば「ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん~感想」でも述べていますが「ゲームの中の世界へ転生」…今回で言えば「本の中の世界へ転生」という設定に納得がないという点。

 

ゲームの中にしても本の中にしても、「人が創った世界」なのよね…ゲームで言えばプログラムされた以外の物には何の情報もないはずだし、本・小説で言えば描写されたもの以外の情報はないはずなのに…その中の世界と言われてもね…。。。

 

「~リーゼロッテ~」では納得のある設定を示してくれましたが今作「彼女が公爵邸に行った理由」ではどういう設定を見せてくれますかね…。
まさか本当にただ本の中の世界って事はないよね?

主人公が本の中と思っている世界はどこかに存在して(異世界)、その推理小説はその異世界の事を知っている人間が書いた物だという設定を見せてくれるよね?期待していいよね?
そこ(本・小説の中の世界という設定)に納得を作れる作者かどうか…2期があるなら期待して待ちたいですね(純粋に続きも気になるし)。

 

…しかし、黒幕っぽい「推理小説の中の本来の主人公」の行動がメタ的な理由で行動している気がしてちょっと不安もありますがね。

 

 

作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 

 

以上