アニメ「魔法少女マジカルデストロイヤーズ」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「魔法少女マジカルデストロイヤーズ」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 

 

序盤から退屈を感じていた作品でしたが最終話まで観て…これ酷い作品だな、という感想に落着しました。

 

最初はその世界観、導入・説明部からアニメ「逆転世界ノ電池少女」を思い出しました(ヒロインの中の人も同じだったりする…)。
その後は画面から感じる作品雰囲気からTRIGGER作品かとも思いましたね…けど違う、似て非なるものでしたよ。

 


この作品、色々と問題はあるのですがまず何よりキャラに魅力がない、主人公、ヒロインのキャラクターに惹かれないのが一番問題ですね。
キャラの魅力を見せるエピソードや深掘るエピソードがそもそも存在しないのですよね。
いやね、表面的なキャラ付けだけだったらあるよ…でもそれだけ、各キャラの当番回みたいなエピソードがないから(登場回・紹介回のみ)、中身がない薄っぺらい深みがない魅力がないキャラクターになってしまっているのよね。

 


そして次に、お話自体にも面白みがない…。1話1話が繋がっている様で繋がっていないエピソード。話が積み重なっていく事でキャラクターや世界観に深みが増したり愛着が湧いたりという事がない、何とかの一つ覚えみたいにただ「好きなものを好き…(以下略)」と毎回言ってるだけの様なエピソードの連続…、なんだろノルマでもあんのか?それさえ入れときゃイイ、物語を・脚本を作った気になってんのか?

また中には(第6話か第7話辺りだったか)押井守が書くような意識高い系というか自分に酔っちゃってる様な何がやりたいのか・描きたいのかよう分からん視聴者を煙に巻く様な独り善がりな脚本回もあったし…、、、
キャラクターも中身がない薄っぺらい、その上脚本もつまらないではそりゃ退屈に感じるしかない訳なのですよ。。。

 


「好きなものを好き…(以下略)」のセリフを繰り返してなんか熱い事を言ってる様な感じだけ出して、中身がないというか理屈がない・話の展開に納得がない勢いだけで展開している脚本なのよね。

 

キャラクターを魅力的に描けていなかったり話の展開に納得がなかったり、こういう所が本物のTRIGGER、中島かずき脚本と違う所…中島かずき脚本なら世界観設定やお話の展開に理屈・納得があるのだけど(その上で熱さもある)今作「魔法少女マジカルデストロイヤーズ」はホント勢いだけみたいな理屈が/納得がない展開で、また終盤はちょっと観念的な話にもなるし…、とこの辺りが画面からの雰囲気はTRIGGER味があるけど実際の中身は似非TRIGGERと感じる所よね。

 


で、最後(最終話)もガッカリ…。
主人公が死んでなんかふしぎぱわーで生き返るみたいなパターンが一番萎えると思って観ていたのでギリギリのところで死なない展開かなと考えて観ていました。
…が、普通に死んだみたいね。で、新たなオタクヒーローが現れるというオチ。。。

 

おそらく「コードギアス」のゼロみたいな反逆の象徴としてのシンボル・仮面の男みたいな事をやりたかった…オタクヒーローの意志は生き続ける・受け継がれるみたいな事やりたかったのかもしんないけど全然ダメよね。

ヘルメットだけじゃシンボル・象徴として弱いし「コードギアス」はゼロの素顔が(一般人には最後まで)誰にも分からない…という事をやっていたからこそ「仮面の男・ゼロ」に誰でもなり得る…反逆の象徴/意志に成り得るという事が描けていたのだけど、ヘルメットとメガネでオタクヒーローの素顔は分からんけど(確かに素顔を最後まで描かれていなかったけど…)、しかしそれじゃ「コードギアスのゼロ」と比べると誰にも出なり得る反逆のシンボル・象徴としては弱いのよね。
それに意志を受け継ぐ「キャラクター」もしっかり事前に描いておかないと…(納得を作っておかないと…)、、、
と序盤から退屈で退屈でお話も盛り上がらずで最後の落ちも酷いわと大変残念な作品でございましたよ。

 

作品の評価としては、まぁまぁ「不可」寄りの可もなく不可もなくとなります。

 


以上