アニメ「TIGER & BUNNY 2」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「TIGER & BUNNY 2」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


西田脚本さすがだね、な作品。
西田さんはキャラ同士の掛け合い/会話作るの上手いですね。
敵が現れたり事件が起きたりしなくてもただキャラ達の日常、キャラ同士が喋っているだけでも充分にお話がもつ・面白い、そのキャラクター造りの巧さがこの作品の一番の魅力ですよね。

 


そんな日常界の中でも俺が一番好きなのは、第3話のブルーローズ・ライアン回。
最初(3話の予告映像を観た時)はブルーローズ回(虎徹-ブルーローズ回)だと思ってそれはそれで楽しみにして3話を観始めたのですが…、ライアン回でもあったのね…。
お前そういう奴だったんかい!、と知らなかったライアンの魅力を知れて虎徹-ブルーローズ回と併せて良い日常回でしたよ。

 

1期後の虎徹-ブルーローズの話は絶対に観たいと思ってたから2期早々に見せてくれたのも良かったですよね。

 

ブルーローズは1期の記憶改ざんの話でみんなが虎徹の事を忘れていた中にあっても…忘れていながらも・思い出せないながらもブルーローズ一人が虎徹を信じてあげようとしたのを見て、あぁブルーローズ本気だったんだ…恋に恋するお年頃的な勘違い感情ではなかったのねと感じたのよ(それに比べて牛角は長年の友達でありながら…という有様)。
そんなブルーローズと虎徹の関係が進展するような話を観たかったと期待してたのよね(…まぁ2期中盤になるとブルーローズ自身が進展しなくても良い・現状のままでも良いみたいな事を言う流れになってしまいますがね)。

 

で、この3話での最後の締めの「まぁ良かったじゃないか、病気の子供は居なかったんだから」がまた良き!虎徹らしさも見せて(バーナビーの虎徹への信頼度も見せつつ)ブルーローズが惚れるのも分かるぜという感じが出ているのが素晴らしい…虎徹、ブルーローズ、ライアン、バーナビーと四者四様にエモい脚本になっているのですよね。

 


上述した様な感じで日常回の西田脚本はキャラの魅力あふれる面白い脚本で素晴らしいのですが…、西田さんはバトルを描くのは苦手なのかな?
フガン・ムガン戦では(フガン・ムガンの二人は強力なタッグ能力ではありますが)ヒーロー総がかりなのに圧倒される展開であったりの、バーナビーが無茶をする話に持って行く展開ありきのためか冗長さを感じる事になってしまっています。
また終盤のL.L.オードゥン戦も同様でバーナビー展開ありきのためか冗長になっているのですよね(あと、これはどうでもいい事ですがハンドレッドパワーの能力者多すぎだろ問題もありますね)。
そんな展開ありきのバトル描写…しっかりとした強さ設定の則っていないバトル描写にちょっと納得がないと感じる訳で、ガチバトル展開・描写はあまり得意でないのかなと感じてしまいますね(日常回は素晴らしいんですけどね)。

 

 

 

あとは、あの最終回の展開についてもちょっと言いたい事が…。

 

まずはルナティック。
今作「TIGER & BUNNY 2」でルナティックのお話まで終わりにしなくても…、と感じちゃいましたね。
ルナティックにはダークヒーローとして今後も(3期があるなら)出てきて欲しかったのですが…、ルナティックの生死自体は不明でまだ出てくる可能性も残されているとは思いますが気概というかやる気というか精神的にもうダークヒーローとしてやって行けない感じになっちゃったのが残念なのですよね。
ルナティック退場みたいな展開まではやって欲しくなかったかなぁ。
(あと虎徹とバーナビーにはルナティックの正体がバレたと思ったのですが、インタビューとか聞くと逆光で顔までは分かっていないらしいですね…精神的な問題が解決すればワンチャン復活もあり得ますかね)

 

 

続いて最終話の最後のシーンの意味について。
タイガーとバーナビーは将来に渡って語り継がれる伝説のバディになった…みたいな感じで物語が綴じられるのですが、そこまで行ってしまったらもう今後(3期以降)はないのかもなと考えてしまうのですよね。
まぁしかしあの最後のシーンはアウロラが視た未来・イメージ的なものかなとも受け取れるのですがね。


ついでに、アウロラに関して言えば物語的にアウロラの出てきた意味がないのですよね…。物語を収束させるでもなく進める(悪化させる)でもなくマイナスにもプラスにも働かないのに何故出てきたのかと考えると…、今後の展開で重要人物であるからその紹介・顔出しのためと思われるのですよね。で、今作「TIGER & BUNNY 2」において裏では暗躍してたけど表に名前の出る事のなかった仇敵・ウロボロスの事を併せて考えるとアウロラウロボロスのボスではないかという考察(アウロラの命を狙うミッションAは組織・ウロボロス公認の作戦ではなかったと認識してます)。
まぁ3期がないのなら謎なまま終わってしまうのですが…どうなのでしょうね。

 

 

で、最後に虎徹の能力が完全に失われてしまった件について。
俺としては3期があるならばやはりそれは2期のお話の続きを観たいと思うのですよね。
もう2期の終わりの状態のヒーローたちを見てしまっている訳ですから、1期と2期の間に起った話とかではなく時間軸・時系列的に2期の後の話・その後の物語を観たいのですよね。
しかし、そこで問題になるのが能力を失った虎徹・NEXTでなくなった虎徹の問題。

 

俺が望むのはやはりヒーロー虎徹なので、NEXT能力が復活・新生する展開が欲しいですね。
納得をもってそれを成そうとするならば…、(俺の願望・妄想ですが)ジェイクの例があるので能力二つ持ちが出来る訳ですよね。なので虎徹に第2の能力が新生しヒーローとして復活する流れ。そして虎徹にはやはり「ハンドレッドパワー」であって欲しいので
第2の能力自体は他人の能力レンタル・リースするみたいな力でL.L.オードゥンの力をレンタル・リースして「ハンドレッドパワー」虎徹復活みたいな設定・流れで3期が作られないかなぁと。。。

また、2期では途中で進展が止まってしまった虎徹-ブルーローズの話を3期があるなら再度進展させて欲しいな…。
しかし3期があるとしても2期でルナティックを退場させてしまったのは痛いかな…ルナティックはやはりヒーロー達の影・対として残っていて欲しかったね。

 


と、妄想が止まらない感じですが、それほど魅力的なキャラ達が居る作品という事ですよね。

 

 

序盤の日常回的な雰囲気は良かったのですが、中盤~終盤の展開はちょっとダレた感じを受け残念でしたね。
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以下雑感

 

アニエスが太った理由は何よ?アニエス回みたいなのがあれば良かったけど…強いて挙げればロックバイソンとの絡みが少しあった程度。もう少し情報が欲しいね。

 

あと、マッティアの薬…、、、2期のお話では敵をパワーアップさせる役割しかなかったけど…。
薬の副作用もあったのかなかったのかよう分からんかったし、フガン・ムガンやグレゴリーをパワーアップさせる以外(2期のお話を盛り上げるためだけのアイテムという以外)の意味があったのか、今後何かに繋がるのだろうか(もしかしてこの薬が虎徹のNEXT能力復活or第2の能力の目覚めになったりするのか)…いや、なんか意味があって欲しいと思ったのよね。

 

他は、最終話での警察の手のひら返しが急すぎる、ちょっと展開に納得がないのですよね。

 

最後に、最終話のバーナビーがタイガーのスーツを装着する展開。

いやね、燃える展開ではあってよかったのですが…、あれ?あのスーツってプロテクターの様なもんじゃないの?と疑問。バーナビーのスーツが粉々に・粒子になって消えてその後タイガースーツを特撮ヒーローや仮面ライダーが変身するみたいに蒸着してスーツを纏ってたけど…そんな仕様だったっけ?と疑問。燃える展開の中だけど気になっちゃった。

 

 

以上