アニメ「君のことが大大大大大好きな100人の彼女」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「君のことが大大大大大好きな100人の彼女」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 


なんか話題になってる作品の様だったので期待して観始めたのですが、ガッカリな内容の作品でしたね。

主人公は高校入学以降、運命の人100人と出会うらしい…しかし、運命の人は通常は一人のはずだがなんか手違いで100人が手配されてしまい、運命の人と結ばれなかった残り99人は不幸が訪れて死ぬ運命を辿るという事を聞いて主人公は100股する事で全員を救おうとするラブコメ作品となるのですが…。。。


最初は、運命の人・二人と出会い二股する事から始まりヒロイン二人もそれを受け入れる(主人公はヒロイン達には「~死ぬ運命を辿る」云々は説明してない・知らないまま)という導入から、俺は「カノジョも彼女」を思い出しましたね(直近で視聴していた事もあり)。
ヒロインの数こそ、今作「君のことが大大大大大好きな100人の彼女」(以下「100カノ」)の方は100人、「カノジョも彼女」の方は4人(今のところ)と違いはありますが、基本的には同じノリだと感じますね。

 

 

しかし、俺は「カノジョも彼女」の方が断然の面白いと感じます…、という事で「カノジョも彼女」と比較しながら見ていこうと思います。

 

 


一応どちらの主人公も、誠実・真面目・ヒロイン達の事を真剣に想っている、みたいな設定なのですが…、、、
「カノジョも彼女」の主人公の方は…なるほど、考え方や行動はぶっ飛んではいますが誠実に真面目にヒロイン達の事を真剣に考えている描写に納得があるのですが、
一方「100カノ」の主人公の方はというと…中学時代に100人に告白して100人に振られているという過去があるのですよね。。。

 

いや、100人に告白って…、主人公は誰でもいいから付き合いたいってだけのクズな性格の奴なんじゃないの?という風にしか思えない性格設定なのよね…。
「カノジョも彼女」の主人公は昔から正ヒロイン一筋だった訳なのですが…(まぁそれでも主人公に対する第2ヒロインの強い想い・情に絆される辺りはちょっと考えものではあるのですが)。
「100カノ」の主人公の過去100人に告白したっていうのは、ちょっとねぇ…、1~2人ならともかく。。。そんな誰でもいいから告白して、それで振られたらあっさり諦めて次に行く様ないい加減な男に「誠実・真面目、ヒロインへの本物の想いを持ってる」みたいなキャラを付けられても納得がない…、と「100カノ」の方はまずその主人公のキャラ設定に疑問なのですよね。

(結ばれなければ死ぬ運命にあるから救わなきゃいけないという使命感でヒロイン達と付き合ってるの?中学時代に振られた100人達については死ぬ運命云々が関係ないから今はどうでも良いと思ってるの?そんな気持ちで告白してたの?相手から振られたから諦めたの?もし高校で出会ったビビビな運命の人から振られたら、相手から振られたのでその人の事は仕方ないと死の運命を見過ごすの?中学時代と同じ様に諦めるの?それともやはり中学時代とは違い諦めずに結ばれようとするの?と色々と主人公の思考・性格設定に疑問が出てくるのです)

 

 

 

次にヒロイン達の言動について。
前段でも述べたのですが、主人公はヒロイン達には「~死ぬ運命を辿る」云々は説明してないのですよね。主人公には100人の運命の人が居る、あぶれたヒロイン達は不幸な運命・死の運命が訪れるという事は知らないまま二股(三股四股…)を受け入れるのですよね…。
いやいやいや、そうはならんやろ。。。「~死ぬ運命を辿る」という説明を聞かされているならまぁ受け入れるのも納得するのですが…「私達の事を真剣に想ってくれてる…キュン」で受け入れるって有り得んやろ…。
そこを突っ込むのは野暮、ギャグ・コメディと受け入れろというのなら何も言えませんが、少なくとも「カノジョも彼女」のヒロイン達は納得のある思考・言動をしているのですよね(特に後発の第3第4ヒロイン達からはそれを感じる)。
そういう「納得」の有り無しが作品の面白さとして如実に表れてますね(もちろん言うまでもなく「カノジョも彼女」>「100カノ」です)。

 

 

 

で、ギャグ・コメディ部分についても「100カノ」は弱い。。。
この作品「100カノ」はツッコミが魅せ、推しポイントなのかも知れないけど、全く面白くないとか別にスベッてるとかそういう訳ではないけど、声を上げて笑う事はありませんでしたね(フッ、クスッ程度)。
まぁギャグ・コメディ部分については個人的な好き嫌いの範疇なのかも知れないのですが、俺は「カノジョも彼女」の方がぶっ飛んだ言動の主人公とそれぞれ一癖も二癖もある魅力あるヒロイン達との絡みが観ていて声を上げて笑えましたね。

 

「カノジョも彼女 Season2 ~感想」でも書いた事ですが、本当にセンスのあるギャグ漫画家は、キャラクター設定・配置・物語展開等々…全ての構成が計算されて為されている、それをやってのける技量を持っている事に感心するのですよね。
(という事からすると今作「100カノ」の作者はあまりセンスが…)

 

 


2作品の比較としてあとは、「100カノ」の方は神様が出てきたり死ぬ運命云々とファンタジー・オカルト要素があり、一方「カノジョも彼女」の方は主人公の言動こそぶっ飛んでいますが(リアルには存在しないキャラクターですが)、「100カノ」の神様的なファンタジー・オカルト要素はない、という違いはありますね…まぁそこは導入設定の違いなので納得の有無や構成/設定の優劣の評価とはならないのですがね。。。

 

 


という事で期待して分ガッカリな作品で俺的には今作「100カノ」は「カノジョも彼女」の劣化版という感じで、
作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 


以上