アニメ「僕の心のヤバイやつ(第2期)」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「僕の心のヤバイやつ(第2期)」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


~第1期の感想」で語っている様に第1期中盤辺りから加速度的に面白くなっていった作品で、第2期はその面白さの速度が落ちない内(保ったまま)/熱が冷めない内にまた加速していった感じで前期(第1期)を超える面白さの良作でしたね。
(これが1年とか2年以上空いてしまうと第1期で感じた面白さの熱が冷めてしまうのですが割と直ぐでしたからね、その点が良かった)

 


この作品の良い所はやはり主人公・京太郎の心情描写が丁寧な点ですよね。自己肯定感の低い京太郎の思考・心理にも納得があるし、また自己肯定感が低い京太郎からは出ない「イマジナリー京太郎」の発想・思考(と言っても実は京太郎の中にある願望・切望ですが…)は読者/視聴者が京太郎に対し感じている心の声・ツッコミであったりして主人公・京太郎の心情にさらに共感・納得を与えている様になっているのが良いのですよね。

第1期では京太郎と山田がお互いの気持ちを何となく感じつつという内容であり、第2期はそんな二人の関係が牛の歩みではありますがゆっくり進展/丁寧に積み重ねられる感じで毎話毎話面白くキュンキュンする様なな内容となっています。


また、最終回ではお互いに好きと伝え合うという決着までつけて物語を締めるというその構成も素晴らしい作品でしたね。

いやね、良くあるのが第1期で人気が出てその後直ぐに第2期が決定、放送される様な作品の場合、おしなべて第1期からの関係性が何も変化しないという無味乾燥な第2期となってしまうのですよね。
(直近で言えば「宇崎ちゃんは遊びたい!ω」なんかがそうですね、決定的な関係性の変化が起こらない…「第2期」放送終了時点において「第1期」の終了時と何ら関係性が変わっていない意味のない・弱い/薄い第2期となってしまっているのですよね)

 

翻って今作「僕の心のヤバイやつ(第2期)」はゆっくり丁寧に関係性の変化を描きながら最後/最終回は告白までいって物語・シリーズ(第2期)を締めるという構成はホント評価しますね。

 

 


キャラの造り、設定、魅せ方、納得のある心情描写、展開とシリーズ構成…、と良質な作品なのですが、第1期から引き続き気にある点があるのですよね、。
それは、山田が京太郎に惹かれる理由の描写、なぜ京太郎だったのか、なぜ山田は京太郎でなければいけなかったのかという点の描写。
(第1期の感想において、上記理由が不足しているなと感じられたので「可もなく不可もなく」評価としたのですが、それさえ目を瞑れば「良」評価作品でしたよ)

 

京太郎の山田に対する優しさ/思い遣りというのは理解しますが、作中においても魅力的な女子として描かれている山田…、そんな山田に好かれたいと思う男子は皆山田に(下心を持って)優しく接すると考えますが、多くの男子が優しく接してくる中で山田はなぜ京太郎を選んだのか(京太郎も下心は持ってるよね)、いつ何がきっかけで京太郎を選んだのかの描写をして欲しいと感じたのですよね。

 


まぁしかしそこについては今後語られるであろうと考えています。
京太郎と山田の二人が付き合う事になったら(山田の)友人たちにそのことを伝えるだろうし、そうしたら友人たちは山田に対して市川のどこが好きなのか、いつ好きになったのかを聞いてくれるだろうからそこに期待してますよ、というお話。

 

 


キャラの造り、設定、魅せ方、納得のある心情描写、展開とシリーズ構成の上手さと諸々良質な作品なで、
作品の評価としては、「良」評価となります。

 


以下雑感、
まだ全てを観た訳ではないですが2024年冬アニメの中ではトップの作品ではないかなと考えています。
昨年(2023年)のベストアニメは「もういっぽん!」(2023年作品の中で唯一の「良」評価作品)でしたが、「もういっぽん!」、「僕の心のヤバイやつ」どちらも少年チャンピオン秋田書店作品なのですよね。
秋田書店の「良」評価作品率高いですね。これから秋田書店原作の作品はチェックして観た方が良いですね。

 


以上