アニメ「アサルトリリィ」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「アサルトリリィ」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


良い意味でシャフトっぽくない作品です。
基本、シャフトって嫌いなのよね。
シャフト制作アニメの「ぱにぽに」、「絶望先生」、「物語シリーズ」などがあり、それぞれ作者やジャンルや作風も違う作品ですが、
どの作品を観ていても「あーこれシャフトっぽいな」と感じる画づくり・演出があるのです。

 

これがもし、同じ作者の作品であったり作風が近しいなどであれば納得しないでもないですが、作者も違えば萌え系ギャグ、シニカルギャグ、ミステリ・オカルトとジャンルも作風も違う作品にもかかわらず「制作会社」の色を出してくる~「作品」を押しのけて「自社」の色を出してくるその姿勢が嫌いなのです。


なぜ「作品」のためのアニメーション制作を行わず、「作品」に寄り添う事と真逆の自社の「個」を出そうとするのかその制作姿勢が全く理解できないのです。
自社オリジナル作品ならまだ納得しますが、他所から借りてきた原作付き作品に対しあまりに独り善がりなその姿勢が昔から好きくありませんでした。

 

各アニメーション制作会社毎に、「ロボット物に定評のある~」や「日常の細かな描写が巧い~」や「CGアニメなら~」など強みがあるのはもちろん良い事なのですが、それでも作品・作風毎に画面から感じる雰囲気や演出は変わってきて当然なのです。
他の制作会社であれば「さすが○○のCGはレベルが高いなぁ」と感じる事はあっても「○○っぽい制作会社だな、似てる演出だな」と感じる事はないのですが、シャフトにはそれを感じてしまうのです。
モブや背景を記号として使う演出とでもいえば良いのでしょうか、
「あーもうシャフトだわ」と感じてしまう、作品に寄り添わず「個」を出してくる(ここまで制作会社シャフトと書いてきましたが、正確には新房監督と言った方が良いかもですね…)
独り善がりな姿勢が嫌いなのです。

 

この作品はそんなシャフト臭が少ない作品なのでした。
まぁEDに一部シャフトっぽい映像あったりますが…

 

(あとついで、OP曲チープだな…と感じました)

 

話の内容についてですが、

9~10話の話は酷かった。
おそらくアニメオリジナルキャラ?のユリが
人ではないヒュージだ~の一悶着があった後、その問題が解決したと思ったらもう用済みとばかりに悲しみ要因として退場させる…
それはないわ。ダメな構成ね…と感じました。
アプリ開始・リリース前で、他の主要キャラ・人間キャラを死亡させる訳にいかなかったという事情なのだろうけど、
そういうところが透けて見える話の展開・構成にガッカリでした。

 

それでも、最悪このユリを失った展開が最終回まで尾を引くという様な、物語の重要な起点となる回であったり、その後の展開に大きく影響を与える繋がりとして描かれていれば、まだ納得できたのですが、翌々週ぐらいには主人公達はもう復活してました。やはり悲しみ要因として配置され退場させられただけのキャラの様ですね。
(本当に、それまでの戦いでは誰も命を落とす事なく勝利していたのに急に訳も分からない内に退場する展開に、「え?あれで死んだの?終わったの?」と急展開に悪い意味で衝撃的でした)

 

最終回、一応は決着した形で終わるのですが、やはり9~10話のもやもやが残ったままの終わり方なので最終的な評価は可もなく不可もなくとなります。

 

以上