アニメ「ひぐらしのなく頃に 卒」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「ひぐらしのなく頃に 卒」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


ひぐらしのなく頃に業」の感想と同じ事を書きますわ。
継ぎはぎだらけの物語…、後付け後だし設定のパッチワークだらけの汚らしい見るに堪えない物語です…。

 

今作「~卒」の物語ですが、
今までの事件の裏では、実はこういう事が起きてました…、沙都子が暗躍してました…みたいな構成になっています。


まずここがおかしい、納得がないのです。

 

沙都子黒幕編にはまず叔父の性格激変が前提にあるのですが、
この性格激変の持って行き方が強引過ぎる…、納得がないのですよ。
「繰り返し」の中で自らの悲惨な最期を見て(おぼろげに覚えていて、感じて)改心するという流れに納得がないのです。

まず、「繰り返し」を覚えている(感じている)という設定…、「繰り返す者」と近しい者はその傾向が現れる、設定らしいです。。。
え?それならあんなチンピラ叔父より、いつも梨花の近くに居て、作中でも繰り返しを感じている描写のある圭一の方がより影響を受けると思うけど…。


それに自分の悲惨な末路を見たからってあんな変わり方あり得んだろ、と感じます。これがもしあくまで全てが打算で(作中でも多少言及されてましたが)、「優しいフリをしている」というのが徹底されていれば(表では沙都子に優しくして裏では・心の中ではやはり性格は変わらずのまま、というのであれば)、まだその性格設定に納得しますが、
あの様な本心から心変わりしたという設定、話の持って行き方には納得がないのです。

 

また性格激変をどうにか受け入れたしても、性格が変わるほどリアルな末路を見たという事は、よほど「繰り返し」を経験した後と思われ、
(「繰り返す者」…特異点である梨花の近くにいた圭一ならいざしらず、遠方にいたチンピラ叔父にその影響が出る所はやはり納得がないです)
そんな何百回何千回の繰り返しの後にチンピラ叔父の性格激変があり、そしてその性格激変が前提となって、実はシリーズの事件の裏では沙都子が暗躍していた…
と言われても、それなら性格激変までの間の惨劇の黒幕は?と疑問が生まれ、本当に無理やり繋げた醜いパッチワーク作業にしか見えないんですよ。。。

 

もしこのチンピラ叔父がTVシリーズ第1シーズンの頃から、実は沙都子と二人きりの時は優しく接していた等の描写があれば、無理やり繋げたとは思わず納得しますが、
そんな事はありません(あんま覚えてないけど多分そんな描写はなかったはず)。
ホント、「~業」から無理やり繋げるための後付け設定が観るに堪えないのです…。
ホントなぜこの作品が時を超えて愛される?続編が作られるのか全く理解に苦しむ作品なのです。


で、次に納得がないのは沙都子の行動。
梨花の心を折るために暗躍し、自らも手を染め、また自らの死も厭わない沙都子の異常行動が描かれています…。
都会の高校に進学したが勉強に付いて行けず、梨花とも疎遠になり…というのがその行動の根本にあるのですが…。
「勉強が死ぬほど嫌い!」と比喩で言う事はあっても実際に死ぬ人はいないでしょう…が、沙都子は実際に死ぬのです、おかしいのです。
死をも厭わない覚悟があるなら・死ぬ気でやれば、また繰り返しの特性を利用すれば学校の勉強やテストも難なく乗り越えられると思うのですが、
なんとか沙都子を無理やり事件の黒幕にしたいがための無理くりパッチワークの構成がホント酷いのです。
最終話でちょっと補足?(勉強のセンスがない、とか)されていますが、あんな暗躍する様な知恵があるのならば繰り返して要領よく勉強する事なんて簡単だと思うのですがね。。。

沙都子の異常行動の理由・設定に全く納得がないのです。

 


そして最後にあの神的な存在。
鑑賞に値するとか言って高みの見物してたけど、あれは何がしたかったんだろうね。
その行動理念に全く納得がない、
そしてその存在についても納得がないのです。

 

「繰り返す者」という超常の能力を人間に与えられる能力、そして時間の枠の外にいる超常的存在。
神様的な存在なんでしょうけど、何なの?
雛見沢の神様なの?雛見沢だけ特別なの?
それとも他の村にも同じ能力を持った神様的存在が居るの?
日本中、世界中に「繰り返す者」という超常の能力を人間に与えられる能力を持った神様的存在が居て鑑賞して退屈しのぎしてるという事なの?
何でもアリみたいな神様なら沙都子に能力与えて何がしたいの?鑑賞?退屈しのぎ?
繰り返しを与える能力や時間に囚われない存在のようだけど、先の事は分からないんだ…全知全能じゃないんだ、訳わからない存在だね…

多分作者は深く考えずに作ったキャラなんだろうね、と本当にその存在の設定、意味が分からないのです。
ホントこの神的存在がパッチワークを余計に汚くしてるんですよね。。。

 


グロが嫌いという事もあり、また話の構成、設定、キャラの設定もメチャクチャな、もうこれ以上の継ぎはぎは止めて欲しい、続編は作られないで欲しいと願う
「不可」評価の作品となります。

 

追記(書き忘れてた事)

最後、二人は同じ「繰り返す者」としてわかり合ったみたいになってるけど、

いやいや梨花と沙都子では全然立場違うから。沙都子は積極的に自らの手を汚してもはや常人の精神じゃないから…異常者のそれだから…。なんかその異常性を切り離したようなカットがあったけど、あれで許されるみたいな流れなの?やはり納得がないよこの竜騎士07の話には…。

 

 

 

以上