アニメ「てっぺんっ!!!!!!!!!!!!!!!」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「てっぺんっ!!!!!!!!!!!!!!!」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


一気観したと書きましたが嘘です。
観始めたのは昨年の12月頭頃だったかなぁ…、1話2話を観てあぁこれは観るのキツイなと感じ一旦視聴を中止して、他の作品の一気観をしてそれが終わったら次の作品の一気観に行く前にこの「てっぺん」をちょこっと観る・消化する、という事を繰り返していました。
いやね、それでもねもう少し早く観終わるはずだったのですが、寝る前に1話だけでも消化しようと頑張っていたのですが観ている内に寝落ちしてしまい、結局またその1話を頭から観る事になり…という事の繰り返しでなかなか進まんかったのですよね、その結果全話観終わるのに2ヶ月半近く掛かってしまいました。
そのため一気観したとは言い難く1話1話の細かいところはほとんど覚えていない状態です…。
そんな感じの観るのが辛かった作品でした。

 


観ていて眠たくなってしまう作品となっている原因はいくつかあるのですが、まずはキャラですね。なによりもまずキャラが多すぎます。
3人×5チームの15人のキャラクターをどう考えても1クール(12話)で捌けるはずもなく初っ端からこちらの観る気・やる気を砕きにきます。

 

キャラが魅力的に描けていればまだ楽しく・面白く観れるのですが、10人以上のキャラを出すだけ出してワチャワチャさせていてはキャラの深掘りや魅力なんて描けるはずもなく、ただ訳も分からないキャラクターがワーワーキャーキャー言ってるだけで面白くもなんともなくそりゃ寝落ちもするってもんですよ。

 

せめて主人公チームとライバルチーム1つの全6人くらいのキャラにすべきなのよ(6人でも多いけどね…トリオではなく二人組のコンビなら2チームで全4キャラで深掘りまで充分にできる構成になると思うのですが)
3人×5チームを出そうという企画・構成からしておかしい、というお話。

 


次に、お話そのもの、笑いのネタそのものがつまらないという問題。
(序盤~中盤のお話の展開は)基本的には1話1話で1チームに焦点が当てられその話数を丸々使ってコントネタを繰り広げるという形となっています。
そのネタ自体が面白くないのですよね…。あぁ~ここで笑わそうとしてんだなぁというのが観ていて分かる、ボケの弱さ(緊張と緩和・展開の裏切りの弱さ)とその弱さをごまかすかのような修飾過多なツッコミ、というなんか観ていて涙ぐましくなる・観ていて恥ずかしくなる…まではいかないかな、、、観ていて途中で寝落ちするくらいだから
あぁもうどうでもいいや(観なくても)と感じる・ツマラナイ脚本が問題なんですよね。。。

 

「アニメ「まえせつ!」 ~感想」でも書きましたが、「お笑い」というテーマを作品として扱うのは難しいんですよね。

 

作品の中で「面白い」笑い、「面白くない」笑いを意識的に作り視聴者を納得させる物語を構成しなければならない、というギャグ作品とは全く異なる難しさ(画で笑わせるという事ができないというかやってはいけない難しさ)があるんですよね。


その難しいテーマに挑んでいる事は評価しますが、この作品では「お笑い」をテーマにした作品でありながら、
(やってはいけない事として上述した)「画で笑わせるという事ができないというかやってはいけない」事をやっているんですよね。
いやねこの作品が「ギャグ作品」なら別に良いのですよ。しかし「お笑いをテーマにした作品」と「ギャグ作品」は別であり、画で笑わせるというのは「ギャグ作品」の手法な訳なのですよ。
しかし、この作品、中盤~終盤のお話はギャグテイスト感が強くなるんですよね。このギャグ化はちょっと感心しないですよねぇ。
(お笑いという難しいテーマを扱う事を評価したのが馬鹿らしくなるね)

 


そして最後に、最終盤(11話、12話)の酷い展開について。
最序盤に「最後の試練、生き残りをかけた戦い」が行われる事が示されますが、それがまさかあんな訳の分からないものとは…いや、お笑いバトルで決めるんじゃないんだ…とビックリなのですよ。
さらに最終話のあの展開もなんじゃそりゃな展開。おい!何も話が進展してねえよ、1話から何も変わらないまま終わったよ!と酷い展開、構成でしたね。

 


お笑いのテーマ性もブレて途中からギャグ作品化するし、登場人物のキャラもろくに描かず(捌けるはずもない人数を登場させた事から最初から描く気もなかったと思われる)、お話の構成/シリーズ構成のダメダメさ(最終話の展開の納得のなさ)と色々とダメなところが目立った、褒める所がない作品でした。

 

作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。


以上