アニメ「錆喰いビスコ」 ~感想

録り貯めしていたアニメ「錆喰いビスコ」を一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。

 

基本的には良かった作品。
1話1話として観るなら話の流れ、キャラの掛け合いも納得がある様に描けていると感じるのですが…、
1クールのシリーズもの・全体のシリーズ構成を観た場合、なんか綺麗な物語構成にはなっていないのですよね。
なんかそこら辺は「サクガン」に似てますね。


内容について。
最初の印象はキノコをボンボン生やして攻撃するその様を見て「ドロヘドロ」の煙のキノコ魔法を思い出しました。
しかし最終盤は、巨神兵が出てきたり、錆により荒廃した世界であったりと「ナウシカ」の世界観なんだなと認識を改めました。

 

キャラクターについても主要キャラが、主人公(キノコ守り)、主人公(パンダ医者)、キノコ守りの師匠、医者の姉、商人、敵である群馬県知事、(他カニ1匹)と少なく絞られていてワチャワチャせずに良かったと思いますよ。
まぁキャラクターの描写としては微妙なんですけどね…。キノコ守りの主人公にしても言動は荒っぽいけど根は良い奴っぽい・筋の通った性格というのが何となくは分かりますがその根底にあるもの、どういう幼少期を経てその性格が形成されたのか、過去話(師匠と暮らし)が描けれてはいたのですがそのシーンからの性格形成は納得がない描写なんですよね(そもそも性格形成の描写をしようとしていない)。
また、主人公(医者)の方にしても、医者という職なので?傷ついた者があれば善人悪人構わず治療する様なお人よしの性格が描かれていますが、敵役の群馬県知事には容赦なく攻撃し平気で腕を吹っ飛ばしたりするのよね…そこんとこどういう性格・思考なんだろうかと良く分からんのよ…死ななきゃ良いという考えなのか?こいつは死んでも良いという考えなのか?いまいちわからん性格・思考なのよ。

 

あとは最終話前の展開について。
主人公(キノコ守り)が一旦退場して後を引き継いだ主人公(医者)が巨神兵と戦うのですが、全く勝ち筋が見えない戦いを見せられてもなんだかなぁ~となるのよね。
いやね、これがもし首の後ろが巨人の弱点でそこを狙ってなんとか倒そうとしている、という流れが見えていたらまだ面白く観れたと思うのですが、何をしているのか(いや、巨神兵を倒そうとしてんだろうけどさ)、どうやったら決着するのかが分からない状態の戦いを見せられてもねぇ…という感じなのよ。

 

そして最大の問題は、最終話の主人公(キノコ守り)の復活について。
いや、CMでのノベライズ最新刊の情報から死んでないだろうとは確信してましたが、第9話?でのあの最期のシーンからどういう復活をするんだろうとは気になってました。
実はあの溶鉱炉は見た目ほど熱くなくて溶鉱炉の下がどこか別の空間に繋がっていて助かっていた(死んでいなかった)、とか想像していたのですが…、
なにあれ?一度ホントに死んで超ご都合不思議ぱわーで蘇ったという事なの?ちょっと酷いでしょ…と呆れましたよ。もうちょっと納得・説得力を持たせようよ。
まぁその前の群馬県知事が巨神兵になった事にも納得がないのですがね。。。

(復活展開はともかく、復活して錆喰いの能力を手に入れた主人公→「錆喰いビスコ」となりタイトルに偽りなしなには良いのですがね…、納得はないけど)

 

 

他に、根本的な疑問なのですが、

キノコ守りのあのキノコをぼんぼん生やす攻撃方法。あれはキノコ守りだから出来る事なの?弓矢があれば誰でもできるの?弓矢の腕さえあれば誰でもできる芸当であったらあまりキノコ守りとしての能力の意味ないよね…とちょっと気になるのでした。

(主人公(医者)が主人公(キノコ守り)と同じ攻撃をやってたのでたぶん誰でもできるのでしょうね)。

 


と、色々と気になる部分はあったのですが、作画・演出は力が入っていて見応えがあり基本的には悪くなく、作品の評価としては、可もなく不可もなくとなります。

 

以上